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Vol.07
E36 M3
E36M3を新車で購入(1997年)。その後は大体年間1万qのペースで走行しています。その間、テクノガレージで行ったメンテナンス及びモディファイにより別物の車へと進化したと自負しています。このレポートは、その報告及び効果の分析であり、BMWE36ファンの興味の対象になるかどうかわかりませんが、まず時系列でモディファイの項目を列挙し、次にそのモディファイ効果の分析を行ってみる...
1997年 数千q Mストラットタワーバー
2002年 約5万q BILSTEIN BTSキット
アッパーマウント
2004年 約8万q HELLA EUヘッドライト
2006年 約9万q BREX HID HI6000K
Ignite REV
HotInaZma
アーシング
イリジウムプラグ
2007年 約10万q BBS RE 8×18・9×18
MICHELIN PilotSport 225/40−18・255/35−18
Brembo グランツーリスモ ドリルドディスク
ボディ&ホイールガラスコーティング
フューエルライン(ポンプ&フィルタ)交換
ラムダセンサ交換
Microlon
2008年 約11万q クラッチ一式交換
BILSTEIN BPSキット
マウント一式交換
ARQRAY ステンレスマフラー
フロントクロスメンバー追加
通常のメンテナンスとして、5千q毎にMOTUL300Vエンジンオイルと、1万q毎のBILSTEINフラッシング

以上が進化の歴史ですが、以下に種々のモディファイ等について星の数で評価しました。

サスペンション/駆動系

ストラットタワーバーは言うまでもなくフロント剛性アップでステアリング剛性感が改善する。

☆☆☆

BTSキットは乗用車的乗り味から少し筋肉質に変化した感じで、これはこれでキット単体で良い完成品/足が骨太になった感じでバランスも良い。そこそこ高価だが比較的お手頃。

☆☆☆

BPSキットは8段階調節。固めのほうからフロント3番目、リア4番目の硬さのセッティングで、F/Rのバランスはストリートでの使用にはグッド。ただし、BTSと違って完全にアスリートのダンピングになるため、少しサスの上下方向ばかり頑張っている感じになり、若干路面のハーシュネスがきつくなり、特にフロントが左右ばらばらに働いているような感じで、なんとなく横方向の剛性不足を相対的に感じてしまう。ところが、これにフロントクロスメンバーを追加すると横剛性感が改善し、この左右バラバラ感がほぼ消滅し、アスリートの足にさらに余裕/容量アップが生まれたような感じとなって、ほぼ完璧な組み合わせとなる。まさにBPSが100%実力発揮して、剛性アップでむしろ上質でマイルドな包容力と筋肉質なキャラクターの両立を感じた。

BPS単独 ☆☆☆★
(3.5)
BPS+クロスメンバー ☆☆☆☆☆

BBSホイールはその軽さからばね下重量の軽減効果著明であり、タイヤがインチアップで重くなっているのに乗り心地が良くなり、また発進加速時などまるで車が100kgぐらい軽量化されたように、ドッコイショという感じが消えてすっと発進加速していく。これは発進加速時のみならず、ハンドリング、ブレーキングに与える影響も極めて大きく、まるで車が別物のようにかっちり/しっかりとした挙動を見せ、軽快なフィーリングに激変する。これは他のサスやブレーキパーツとのコラボによるものも少なからずあり、コラボレーションとしてはじめて各パーツが2倍3倍の相乗効果、つまり200%、300%の能力を発揮するといっても良い。しかもBBSに感心するのはその真円度の高さで、雨天時の高速走行時など、そのわずかにある不整路面を走行するときのウルトラスムーズさ、直進性と安定感は他に類を見ない。

☆☆☆☆☆

バカに出来ないのはセンターマウント/クラッチ等駆動系のリファインで、これをきっちり見直しているかどうかでパーツの生死を握っていると言える。ギクシャク感が消失し締め上げた足が100%生きるのは間違いなしで、ある意味バネ下軽量化のような効果があり、いわゆるアクセルに対するつき/車の挙動レスポンスがシャープになる。効率アップで燃費も大体0.5q/リットルくらいは改善。サスやブレーキとのコラボ効果もで剛性感アップ著明。

☆☆☆☆☆

ブレンボは高価であるが、でもコストパフォーマンスは値段に恥じない。しかし、上記のサスチューンをやって初めてその能力が100%生かされる。少し踏んだだけで効いてくるようなサーボ効果ではなく、踏めばそれだけ着実に効いてくるというスポーツブレーキ。

☆☆☆☆☆
電装系

ヘッドライトがノーマルハロゲンでは暗すぎて、夜間ドライブにはきついので、HIDに変更。そのときにどうせやるならと、併せていろいろ勧められるままにやってもらったが、その明るさアップには涙ものである。
また、そのほかにアーシングやイグナイトレブ、ホットイナズマ装着等でエンジンの中低速トルクが増した感じと滑らかさの向上があり、トルク感もアップした印象。たぶん、安定した火花が飛び、ミスファイアをしない効果かもしれない?と勝手に想像。実はこれをやっておいたから、次に述べるマフラー交換にも荒々しさを出さないとか、高燃費とか、良い影響が合ったとも密かに思っている。

誰が見ても明るいヘッドライト ☆☆☆☆☆
電装系チューン ☆☆
〜☆☆☆
エキゾースト系

BTSキットのときはノーマルマフラーでもそれなりにバランスよく、乗用車的ではあるがこんなものだろうと納得していた。しかし、エンジンの吹け上がり等のフィーリングが、サスやホイール、ブレーキその他をモディファイしてきたら、ノーマルでは物足りなくなり、換えようと思い立った。さて、何にするか?ということで、やはり日常で使用することを考え、中低速トルク重視、燃費重視、耐久性はじめ品質及び信頼性重視、音質が下品でなく、音量のあまり大きくないもの等、諸々考え、進められたのがアーキュレー(藤壺の欧州車バージョン)エンジン始動時のマフラーの冷えた状態では少し音量大きめだが、ウォームアップされると程よい低音で音量も控えめになる。走らせると2000回転位まではややこもった音だが、2000回転を超え2500回転位からカムに乗る感じになり調律がそろい、もはやミュージックとなって澄んだ音で吹け上がっていく。まさに麻薬のような、ある意味官能的なフィーリングで、やはり至玉のBMW(Mの)ストレート6エンジンを堪能できる。トルク感は控えめに言っても10〜15%アップは体感でき、電装系チューンの影響もあってか荒々しさを感じることはなく、アクセルを踏み込まなくても十分スポーティなためか燃費も向上し、0.5q/リットル弱改善。

☆☆☆以上
燃費

マウント類の効果と合わせて、普通に走らせて以前の7.5km/リットルからモディファイ後は8.5q/リットルと約1q/リットル改善している。これも感激ものである。
また、新車時以来使っているモチュールオイルやビルフラの継続使用、マイクロロンの効果も新車時の性能維持のためには少なくないのだろう。


テクノガレージとの付き合いはかれこれ20年以上になります。最初は若輩の走り屋だった頃の購入したハイパワー4駆の先駆けともいうべき三菱ギャランVR−4をいろいろいじったのが始まりで、当時、水戸の千波にオープンしてさほど立っていないテクノガレージのまだ若かりし(失礼!)マスターが車いじりに付き合ってくれたのが昨日の事のようです。私はマスターのことを心の中ではマイスターと読んでいます。テクノガレージの常連さんならばそう呼ぶ理由がお分かりと思いますが、簡単に言うと、それは今までの付き合いの中で作り上げられた「このマスターに任せておけば間違いない」という信頼感に他なりません。

E36M3は手前味噌ながら名車であると思います。V8のM3が出てきた今だからこそ、このM3本来の、持っているシャープさが希少であると思います。新しいM3が高価でとても今の私に買えないというやっかみも半分ありますが...
車好きの私たちにとって幸いなことに、昨今、巷にはハイパワーでかっこいい高性能車が溢れており、加速や最高速、サーキットレベルでの早さを追求するだけなら、あらゆる価格帯、あらゆるジャンルの車で選り取りみどり、その目的を達成するのは難しいことではなくなってきているように思います。しかし、いまさら言うまでもなく車はバランスが最も重要だと思います。今回モディファイしたところをいろいろ分析検討していて感じたのは、ある部分のみモディファイすると、そのパーツが高性能であればあるほどほかの部分とのバランスがシビアになり、下手をするとその効果も半減してしまう可能性があるということです。
しかし、そのバランスをさらに調整していくと、パーツ同士の相加相乗効果により、本当に官能的な車になり、しかも安定した使いやすい車に仕上がるということです。

そして、さらに付け加えるなら、それを達成してくれるのが信頼すべきマイスターの仕事です。マイスターの仕事に感謝!
次はSEVに挑戦予定です。
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